アイデア力を鍛える方法

真の意味で“新しい”アイデアというものは存在しない。
一般に“新しいアイデア”、“斬新なアイデア”と呼ばれるものは、既存のアイデアの新しい組み合わせや見方に過ぎない。

という様な主張は、よく目にする。この本でもそんなことが書いてあったと記憶している。

アイデアのつくり方

アイデアのつくり方


ということは、アイデアを発想する力、いわゆる“アイデア力”というのは、従来の見方に固執しないで新しい組み合わせを見つけることができる柔軟さのことなのではないか。
ふむ。
“新しい組み合わせを見つける力”を鍛えれば、自ずとアイデア力は鍛えられるとして、じゃあどうすればこの“新しい組み合わせを見つける力”なる力は鍛えられるのか。

組み合わせを考える習慣

それは「比喩」だと思う。

ひ‐ゆ【比×喩/×譬×喩】 ある物事を、類似または関係する他の物事を借りて表現すること。たとえ。

つまり、比喩とは、ある物事と自分の中にあるものを組み合わせて、普段とは違う表現をする、ということだ。
そして、自分の身の回りに起こったことを、自分の中にあるものと組み合わせて表現する、という工程は既存のアイデアを組み合わせて新しいものにする工程とよく似ているように思う。
ただ、題材となるものが明確な点において、比喩の方がかなり簡単だ。なぜなら、どのアイデアを使うか、は新しいアイデアを考えることの困難さの大部分を占めるように思うからだ。

アイデアの素を蓄える

もう一つ考えなければならないのは、新しいアイデアの素となるアイデアをいかに増やすか、だ。

車のアイデアをひねり出す時に、車に関することから発想したのでは、他の人と同じものしか発想できない。だから、頭の中は常に様々な分野の話題で埋めて置くことが大切なのだ。

という趣旨の主張をしているこの本。


やり方はどうであれ*1、異なる分野の知識を使って考えることが、他者とは一味違うアイデアを発想するのに効果的だ、というのは賛同できる。
で、思うに、この“異なる分野の知識”をいかに沢山持っているか、がその人の教養と呼ばれるものの正体なんじゃなかろうか。

結論(仮説)

アイデア力を鍛えるには

  • 比喩を意識的に使うことで、組み合わせる力を養う
  • 教養を深めることで、アイデアの種を育てる

の2点を心がければいい。
2010年はこの仮説を検証する1年にしたいと思う。

*1:肝心のやり方はタイトルの通り。