SICPの思い出

SICP というのは MIT で書かれた教科書で、とても有名な本

Webでこんなのを見つけた。

CS61A: Online Textbook

SICPPython で書きなおしたものらしい。書き手はUCバークレーの先生なので内容は問題ないと思う。Pythonに書きなおすにあたって OOP に関する話題とかが加筆されているっぽい。

SICP は大学一回の後期から授業で使っていたんだけど、当時の僕にはどうしても Scheme の処理系を手持ちの Windows にインストールすることができなくて、学校の教育用コンピュータにインストールされたものがあることに気がつくまで実際に書いて動作を確認することができず苦労したという、苦い思い出がある。その点 Python はどの OS を使っていても簡単に処理系を用意できるし、ドキュメントも充実してるからよさそう。

うちの大学も SICP やめてこっちにすればいいじゃんとか思うけど、O乃教授とY浅教授は名うての Lisp 信者だからそうなる可能性は限りなく0に近いだろうな。

Creative Commons で公開されてるから日本語に翻訳されてないかなーと思って軽く調べた範囲ではそういったものは見当たらなかった。日本のアカデミアの住民の方々が一致団結して翻訳してくれたりしないだろうか。

日本語訳で思い出したけど SICP は日本語訳が酷い。コンピュータ・サイエンス特有の比喩表現とかがふんだんに使われていて、いかにもハッカーが翻訳しましたって感じがする。当時はこの日本語訳に本当に苦しめられて、原典を読んで理解するというのがしょっちゅうだった。でも今ならある程度読めるような気もする。それに Scheme だってインストールできるだろう。

時間があったら SICP を読み直したいけど、それならこの Python 版のやつを読んだ方が有意義な気もするなぁ。