週末リファクタリングと"Good Will Hunting"

土曜日だけど日中ひたすら仕事のコードを書いていた。優先度は高くないけどいつかやりたいと思っていたリファクタリング。リファクタリングというのは汚くなったコードを綺麗にしていくことで、リファクタリングは楽しい。コードは綺麗に保ちたくなるのに、部屋が汚いのは何故だろう、と思う。

「今何時だ」と気になって時計を見たくなるのが燃料切れの合図で、そこから先、僕の脳みそはうんともすんともいわなくなる。今日は18時頃にその時が来た。こうなると何をやってもダメなので、さっさと撤退してその後の時間は他のことをして有意義に過ごすに限る。

過ごし方にもいろいろあるけど、最近は映画を観ることが多い。昨年末に母の還暦祝いにApple TVを買って以来、暇になると一緒に映画を観ている。部屋にいながら映画を探して、ポチポチっとボタンを押したら再生が始まるので観る気を逃さずに済むのがいい。前回言及した「きっと、うまくいく」もApple TV。便利。

今日は Good Will Hunting を観た。

グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~ [DVD]

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天才的な頭脳を持ちながら幼い頃の虐待がトラウマになって他人に心を開けずにいる青年が、最愛の妻を無くした悲しみにあえぐ心理学者との交流を通じて少しずつ変化していく物語。エンドロールの「written by Matt Daemon」で知ったが、マット・デイモンがハーバード在学中に授業の課題のために書いた戯曲がもとになっているらしい。

悪友の言葉使いが汚いこともあって教科書には出てこないような言い回しがふんだんで、僕が聞き取れた範囲で言ってもオブラートにつつんだ字幕だったなと思う。心理学者役のロビン・ウィリアムスが "It's not your fault" を繰り返す場面は(もともと有名だけど)印象に残った。いい映画だったと思う。

ところでこの主人公の頭脳がどれくらい天才的かと言うと、本で読んだことがあるというだけでハーバードで学ぶガールフレンドの有機化学の宿題を解いたり、MITの数学科の教授陣が数年間かかって解いた問題を初見で解くありさまで、完全に「あいつ一人でいいんじゃないかな」状態。

流石にこれはやり過ぎでしょ〜と思ったんだが、そういえばペレルマンは他の数学者の論文を一読しただけで間違いに気がつくことがしばしばあった、みたいな話が「100年の難問はなぜ解けたのかー天才数学者の光と影」に書いてあった。ペレルマン級と考えると、この傑出した才能表現もあながちやり過ぎということも無いのかも知れない。

NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影

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作中においてこの若者の能力に最初に気がついた教授は「まるでラマヌジャンだ」と絶賛するんだが、このチート君と並べられるラマヌジャンの方にむしろ興味が湧いた。おまけにこっちは実在する人物だ。という訳で次はこのインドの魔術師(ラマヌジャンの異名)についての本でも読むことにする。

話は若干変わるけど、こうやって何かをすると次にしたい何かが浮かんで、それが契機になってまた次のやりたいことが浮かんで...そういう連鎖がある限り、人生に退屈する暇は無いと思う。『永遠の命が手に入ったとして、そのとき人類を滅亡させるのは「退屈」だ』とどこかの学者が言っているのを聞いたことがあるが、しばらく僕が滅亡することは無さそうなので安心したい。