向日葵の咲かない夏

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

あらすじ

学友Sが自殺した。 その第一発見者となった主人公のもとに蜘蛛に転生したSが現れ、自分は殺されたのだと告げる。 しかし、Sの死体は忽然と姿を消してしまった。 主人公は3歳になる妹とSの死体を探し始める。

感想

蜘蛛に転生したSが喋り出す、などという設定を聞くとファンタジックな話なのかと思われるかも知れない。 僕は「合理的な説明がつかない現象」が現れる推理小説が好きではない。 故に、途中から気落ちして読んでいたのだが、最後まで読んでみると、超自然的現象に対するギリギリ許容できる説明がされていて(そしてそれがどんでん返しになっていて)面白かった。