他人の長所に目をむける
高校の時、部活で走っているとこんなことがあった。
ある日先生に走りについて何個かのアドバイスをされた。
きつくなっても顎を引け、腕振りを意識しろ、ピッチを保て、とかそんな感じ。
翌日の練習で僕はその中で一つだけなんとか実践できて、それに気がついた先生は「いいぞ」と走っている僕に言った。
それだけ。
当時は陸上日誌というものをつけていたから、よく覚えている。
ふと今日になって「できていることに気がついた」ということは、間違いなく先生は「残りの課題ができていないことにも気がついていた」はずだと気がついた。
できるようになったことを見つけるのは、できていないことを見つけるのと比較にならないくらい難しいからだ。
にも関わらず「いいぞ」と言っただけだということは、意図的にできていない点を指摘しなかったということだ。
自分も含めて、逆のことをしている人が多いような気がする。
つまり、できるようになったことには何も言わず、できないことだけを指摘する、ということだ。
でも、人が本当に伸びるのはそういう環境ではない気がする。
僕は教育者ではないけれど、他人の長所に目を向けられるようになりたい。